電気工事

【施工事例】分電盤の交換工事を行いました|安全性と見た目を両立した最新型へ

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今回ご紹介するのは、住宅の分電盤交換工事の事例です。
古い分電盤を新しい安全ブレーカーに交換し、配線や壁面もすっきりと整えました。
電気は日常生活に欠かせない大切なエネルギーですが、分電盤の劣化や容量不足を放置すると、思わぬトラブルや事故につながることもあります。
この記事では、実際の施工の流れや注意点、交換によるメリットを詳しくご紹介します。


■ ご依頼のきっかけ

お客様からは「ブレーカーが落ちやすい」「電気の容量を上げたい」というご相談をいただきました。
分電盤は一般的に10年〜20年を目安に点検や交換が推奨されており、長期間使用すると内部の金属部品が劣化して接触不良を起こしたり、漏電リスクが高まる場合があります。

また、近年はエアコン・IH・エコキュート・EV充電器など、電力を多く使う家電が増えているため、既存の分電盤では容量が不足するケースも増えています。
そのため、今回は主幹ブレーカー60Aタイプへの交換を実施しました。


■ 施工前の状態

施工前は古い分電盤が壁に埋め込み式で設置されていましたが、
壁内部の木地が見えるほどの開口部の劣化周囲のクロスの剥がれが確認されました。
長年使用されていたため、内部のブレーカーにもホコリや酸化が見られ、
安全面からも早めの交換が必要な状態でした。

また、分電盤の位置が天井付近にあり、点検口としてもやや扱いにくい高さだったため、
作業性を考慮しながら新しいボックスを正確に固定することが今回のポイントとなりました。


■ 施工内容

今回の工事では、以下のような工程で分電盤を交換しました。

  1. 既存ブレーカーの電源遮断・安全確認
     施工前に必ず絶縁テスターで通電を確認し、感電防止措置を行います。

  2. 既存分電盤の撤去
     古いブレーカーとカバーを丁寧に取り外し、壁内の配線を確認。
     必要に応じてケーブルを延長または新しいVVF線に入れ替えます。

  3. 新しい分電盤ボックスの取付
     壁の開口部を補修しながら、下地木材にしっかりと固定。
     新型の樹脂製ボックスは軽量で断熱性・耐久性にも優れています。

  4. 主幹ブレーカー・分岐ブレーカーの結線
     60Aのメインブレーカーを設置し、各回路を整理。
     電線の太さ・圧着端子の処理を適正に行い、接触抵抗を防ぎます。

  5. カバー取付・通電確認
     最後に外装カバーを取り付け、全回路の動作を確認。
     漏電ブレーカー・アース回路のテストも実施しました。


■ 施工後の様子

交換後の分電盤は、デザイン性の高いホワイトカバータイプ
壁紙や木枠の色と自然に調和し、室内空間の印象を損なわない仕上がりとなりました。

施工後の写真(上)では、
ブレーカー周りの凹凸がすっきりと収まり、ケーブルも整然と整理されています。
また、補修箇所の壁もきれいにパッチ仕上げを行い、見た目にも清潔感が向上しました。

カバーを閉じると、電気設備とは思えないほどスタイリッシュな外観。
機能性とインテリア性を両立させた最新の施工例です。


■ 使用機器と仕様

  • 主幹ブレーカー:60A(漏電遮断器付き)

  • 分岐回路:12回路(照明・コンセント・エアコンなど)

  • ボックス:パナソニック製 分電盤ボックス(新型ホワイトデザイン)

  • 施工時間:約2時間

  • 作業人数:2名


■ 分電盤交換のメリット

① 安全性の向上

漏電ブレーカーを新型に交換することで、電気火災・感電事故の防止につながります。
特に経年劣化したブレーカーは、動作不良や感度不良を起こすことがあり危険です。

② 電力容量のアップ

新しい分電盤では60A対応となり、家電の同時使用によるブレーカー落ちを防止。
エアコンや電子レンジ、ドライヤーなどを同時に使っても安心です。

③ 見た目がすっきり

従来のグレーのブレーカー箱から、ホワイト調のカバー付きタイプに変えることで、
住宅のインテリアにも馴染みやすくなります。

④ メンテナンス性の改善

分岐ごとにラベルを明記し、どの回路がどの部屋か一目で分かるように整理。
今後の電気設備点検や増設にも対応しやすい構造です。


■ お客様の声

「見た目がきれいになっただけでなく、安心感が違います。
前はブレーカーが落ちるたびに不安でしたが、これで気持ちよく過ごせます。」

と、うれしいお言葉をいただきました。
施工中も電気を止める時間を最小限にし、できるだけ生活に支障のないよう心掛けました。


■ まとめ

分電盤は「家の電気の心臓部」と言われるほど重要な設備です。
見た目には変化がなくても、内部では年々劣化が進み、知らぬ間にトラブルの原因になっていることもあります。

・ブレーカーが頻繁に落ちる
・電気容量を上げたい
・古くてカバーが黄ばんでいる
・新しい家電を増設したい

そんなときは、早めの分電盤点検・交換をおすすめします。