内装工事

【施工ブログ】解体後の静寂を破る、職人たちの魂の仕事。天カセ撤去・給水・排水新規引き直し工事の一日

解体撤去工事が終わったばかりの現場は、独特の静けさに包まれています。 壁も天井も姿を変え、むき出しになったコンクリートと鉄骨。 そこに残るのは、これから新しい空間が生まれる“余白”だけ。

その余白を埋め、新しい空間を形づくるために、 株式会社ONの社長、大工の棟梁、そして腕利きの職人たちが、 この日も朝早くから現場に集まりました。

ここから始まるのは、ただの設備工事ではありません。 「人の手で空間をつくる」という、職人たちの魂が宿る仕事です。

■ 現場に満ちる緊張感と期待感

現場に一番乗りしたのは、やはり社長でした。

社長はいつも、誰よりも早く現場に立ちます。 それは単なる習慣ではなく、 「今日も安全に、そして最高の仕事をしよう」という 静かな決意の表れのように感じられます。

続いて棟梁が到着。 解体後の天井を見上げながら、 「よし、ここからが本当の勝負だな」 と小さくつぶやく姿が印象的でした。

その後、設備職人、電気職人、大工たちが次々と現場入り。 工具の音、図面を広げる音、軽い挨拶の声が重なり、 現場に“今日が始まる”空気が満ちていきます。

■ 天カセ撤去作業:重さ以上に重い、職人の責任

 

最初の工程は、天井カセットエアコン(天カセ)の撤去。

天カセは見た目以上に重量があり、 天井裏のボルトや梁にしっかり固定されているため、 解体よりも慎重さが求められる作業です。

天カセ本体を吊りボルトから外す瞬間、 現場の空気が一気に張り詰めます。

社長が声を張る。

「無理に力を入れるな。ゆっくりいくぞ。せーの」

社長、棟梁、の職人が息を合わせ、 数十キロある天カセを少しずつ、少しずつ降ろしていく。

その姿は、ただの作業ではなく、 “重さを扱うプロの誇り”そのもの。

床に無事降ろした瞬間、 社長が小さく「よし」と頷き、 現場に安堵の空気が広がりました。

■ 給水・排水の新規引き直し:見えない部分こそ、美しく、正確に

天カセ撤去が終わると、次は給水・排水の新規配管工事。

今回の店舗はレイアウト変更が大きく、 既存の配管位置では対応できないため、 すべて新規で引き直す必要があります。

● 給水配管:水圧に耐える“確実さ”が命

給水は少しのミスが漏水につながるため、 職人たちは一本一本の配管を丁寧に扱います。

  • 墨出し
  • 配管ルートの確認
  • 継手の締め込み
  • 圧力テスト

棟梁が水平器を当てながら、 「ここはあと数ミリ上げよう」 「この角度なら後の造作が楽になる」 と細かく調整を指示。

その姿はまるで、 空間を“デザイン”しているかのような繊細さ。

● 排水配管:流れをつくる“職人の感覚”

排水は勾配が命。 ほんの数ミリのズレが、後々のトラブルにつながります。

設備職人が床に膝をつき、 配管の角度を何度も確認しながら進めていく。

「ここはあと5ミリ下げたほうがいいな」 「このルートなら流れがスムーズだ」

その判断は、図面だけではできない。 長年の経験と感覚が必要な“職人の技”です。

■ 社長の現場チェック:細部に宿る“ONの品質”

作業が進む中、社長は現場を歩きながら 職人たちに声をかけていきます。

「ここはお客様の動線になるから、配管はできるだけスッキリさせよう」 「この部分は後の造作に影響するから、余裕を持たせておいて」

社長の言葉は、ただの指示ではありません。 “お客様が使う未来の姿”を想像した上での提案。

職人たちもその意図を理解し、 すぐに作業に反映していく。

このスピード感と連携こそ、 株式会社ONの現場力の象徴です。

■ 配管が美しく整列。現場が一気に変わる

給水・排水の新規配管がほぼ形になり、 床に並んだ配管はまるで“作品”のように美しく整列。

棟梁が満足そうに頷きながら言いました。

「これなら後の造作も気持ちよく進むな」

設備職人たちは最後にテストを行い、 水の流れ、圧力、接続の状態を丁寧に確認。

一日の作業としては大きな進捗であり、 現場の空気が一気に明るくなりました。

■ 仕事とは、技術だけではなく“心”でやるもの

この日の作業を見て改めて感じたのは、 株式会社ONの職人たちが持つ“心”の強さです。

  • どんな作業も丁寧に
  • 見えない部分こそ美しく
  • お客様の未来を想像しながら
  • 仲間を信じ、支え合いながら

その姿勢が、現場の空気を変え、 空間そのものに魂を吹き込んでいく。

職人の仕事は、技術だけではない。 心があるからこそ、空間が生きる。

この日の現場は、それを強く感じさせる一日でした。

 

解体後の荒れた空間が、 少しずつ“未来の空間”へと姿を変えていく。

その変化を間近で見られることは、 私たちにとっても大きな喜びです。

これから造作工事、電気工事、内装仕上げへと進んでいきます。 今後も現場の様子をブログでお届けしてまいります。